将棋の勉強法

孤高のアマ・天野高志さんと駒落ち

将棋たのしもう!編集部

こんにちは。管理人のときんです。

今回は名古屋市にある栄将棋教室の「主」とも言える天野高志さんの勉強法に注目します。

天野さんと言えば、アマ王将、アマ名人、朝日アマ名人等々数々のアマタイトルを獲得した、言わずと知れた東海地方のアマ強豪です。

そんな天野さんの棋力アップの秘訣は、意外なことに駒落ち将棋なんだそうです。

駒落ちを指すメリット

「新アマ将棋日本一になる法」天野さんの章にはこんなくだりがあります。(原文抜粋)

”駒落ちを指す利点は、下手側からすれば、自分より強い者の技術を盗めるという事に尽きる。ハンディがある以上、上手はその分本気で指してくる訳で、中終盤が緊迫したものになる。下手はそこで上手の力を感じつつそこを突破し勝ち切ることが出来るようになれば着実に力が付く。

 逆に上手側からすれば、ハンディを庇うためには駒をなるべく効率よく使わねばならず、自然に全ての駒に気を配る癖がつく。この事は平手将棋に役立つ筈だ。”

なるほど・・・強豪の話には説得力がありますね。

天野さんの言葉と共に忘れられないのは、その将棋に対するストイックで真摯な姿勢です。

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天野さんとの忘れられない対局

以前、ときんの子は一度だけ、栄将棋道場で天野さんに駒落ちを指していただいたことがあります。

小学校低学年の子と指す道場での2枚落ち。私たちにとってはるか上の存在である天野さんにとって、さもない一局なのに、天野さんはきちんと棋譜を取ったのです!

手のひらサイズの小さなメモ帳に、一手指すごとに鉛筆でシャッと走り書きする様に、胸が熱くなりました。

どれだけ長い間、この人はこうやって棋譜を取ってきたのだろうと。

日本一に到達すのに、どれだけの努力を重ねたのだろうと。

本当に強くなる秘訣とは、こういった日常の積み重ねの上にあるのかもしれませんね。

こちらにご紹介した本には、天野さんがなぜ栄道場で駒落ち対局に力を注ぐのか、板谷先生とのエピソードや思いも綴られています。

このほかにもアマタイトルの覇者たちの経験と上達方法について数多く紹介されており、大変興味深い内容となっていますので、よかったらご覧ください。

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