こんにちは。
日本将棋連盟公認、将棋普及指導員のきゃべ夫です。
本ブログで連載している「将棋入門講座」。
今回は第4回。
将棋の基本フォームの2つ目である「駒を取る」ことについて解説します。
第3回をまだ読んでいらっしゃらない方は、ぜひ先に第3回から読んでいただけますと幸いです。
もくじ
駒を取る
将棋の駒は全部で8種類あり、それぞれが違う動き方をすることは前回お伝えしました。
次に覚えることは駒を「取る」ことです。
ここからは、図を使いながら、「駒を取る」とはどういうことかを説明していきます。
歩で駒を取る
下の図を見てください。
左側の図では、自分(手前側)の「歩」が進める先(1つ前のマス)に、相手の金がいますね。(相手の駒は、このように逆さまにして書きます)
この場合、自分の「歩」を進めながら、相手の「金」を取ることができます。
取った後の状態が右の図です。
自分の「歩」が1つ先のマスに進み、そこに元々いた相手の「金」が自分の駒になりました。
これが、駒を「取る」というアクションです。
取った相手の駒は「持駒」として、自分の番であればいつでも好きなとき、好きな場所に「打つ」ことができるようになります。(駒を「打つ」は、次回の講座で詳しく説明します)
この「取った相手の駒を自分の駒として使える」のは日本の将棋だけです。
お手元に将棋盤がある方は、ぜひ同じような形に並べて、駒を「取って」みましょう。
ここからは、色々な駒で「相手の駒を取る」例をお示ししていきます。
香で駒を取る
香(香車)は、一直線にどこまでも進める駒でしたね。
左の図を見てください。
自分の香が進める先(一直線上)に、相手の銀と角がありますね。
この場合、右図のように香をまっすぐ進めた先にある相手の銀を取ることができます。
取った後の状態が右の図です。
元々相手の銀がいた場所まで自分の香が進み、自分の持駒に銀が加わりました。
1つ注意。
香はまっすぐどこまでも進める駒ですが、自分や相手の駒を飛びこすことはできません。
例えば、上の図のように自分の「歩」が間に挟まっているとき、それを飛び越して相手の「角」を取る、ということはできないわけです。
桂で駒を取る
続いては桂(桂馬)です。ちょっと動かし方が難しい駒でしたね。
下図で、先手の「桂」は相手のどの駒を取れるでしょうか?
この桂が動ける箇所は、次の図の青い色のマス目です。
Yの字を描くように動けるんでしたね。

銀で駒を取る
続いて銀です。
これまでの駒よりちょっと動かし方が難しくなります。
下の図で、自分の銀は相手のどの駒を取ることができるでしょうか。
まずは銀がいけるところを確認しましょう。


金で駒を取る
お次は金です。
先ほどの図で、自分の銀を金に置き換えてみるとどうなるでしょうか。




角で駒を取る
お次は角です。
斜め方向に無限に動ける駒でしたね。
同じように、行けそうな場所に色を塗ってみましょう。
角は、ナナメ方向に動くので、どこのマス目にいけるのかが最初は分かりにくいです。
時間がかかってもいいので、慎重に確認しましょう。
例えば、上の図だと、相手の香は、自分の角が動ける範囲には無いので取れません。
また、相手の金は、間に自分の歩がいて邪魔しているので取れません。
角も、飛車や香と同じく、自分や相手の駒を飛び越すことはできません。
ということで、取れるのは右側の歩か桂です。
価値が高い桂の方を取るのが良いでしょう。
飛車で駒を取る
続いては飛車です。
縦横無限に動ける最強の駒でしたね。
なんか色々ありますが、まずはいけそうなところを色塗りしてみましょう。
ここでポイントが1つ。
飛車は、縦横無限に動けるものの、自分や相手の駒を飛び越すことはできません。
また、もちろんですが自分の駒がある場所には動けません。
そのため、この局面で自分の飛車が取れる相手の駒は、「角」と「銀」のどちらかです。
価値が高い角を取ると良いでしょう。
王で駒を取る
最後に王です。





おわりに
今回は、「駒を取る」動作について解説いたしました。
次回は、基本フォームの3つ目、「駒を打つ」に動作について解説します。
また次回も読んでもらえると嬉しいです。