どうやったら将棋が強くなれるのか―
人類の永遠のテーマと言っても良いでしょう。
将棋の世界には、古来から伝わる様々な勉強法があります。
本記事では、一通りの勉強法と、取り入れる際のポイントをご紹介したいと思います。
[box class="box26" title=こんな方に読んでほしい]
- 本格的に将棋を始めたいけど、どうやって将棋を勉強すれば良いかよく分からない方
- 自分なりに色々な勉強法を取り入れてはいるが、あまり棋力の伸びが実感できない方
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実戦
最も棋力向上に繋がる勉強法は「実戦」です。
将棋は、テニスやゴルフと同じく「再現性」が大事な競技なので、どれだけの将棋を指してきたかという場数は重要です。
将棋を指す手段は主に下の3つ。
[list class="li-niku"]
- リアル:道場、将棋大会など
- ネット:将棋倶楽部24、将棋ウォーズなど
- ソフト:PCソフト、スマホアプリ(ぴよ将棋など)
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初段を目指す方に最も大切にしてほしいポイントは、対局の振り返りを行うことです。
できるならば、対戦相手とともに対局を振り返る「感想戦」を行うのがベスト。
どんなに短くても、感想戦をやるのとやらないのでは、その後の棋力の伸びに差が現れます。
感想戦を行うと、自分の将棋で改善すべきポイントが分かり、次からの対局に活かせるのです。
しかし、ネット将棋だとなかなか感想戦はできません。
お近くでリアルで将棋を指す環境(将棋教室・道場など)がある方は、まずそちらを検討すると良いでしょう。
[memo title="MEMO"]
最近は、オンライン上で指導対局を受けられる環境が充実してきています。
指導対局では、局後の感想戦もみっちり受けることができますのでオススメです。
私もこちらのサイトでオンライン指導を行っております。
初回は無料ですので、お気軽にお問い合わせ下さい!
[/memo]
詰将棋
実戦に並ぶ重要な勉強法です。
詰将棋とは、相手の玉を詰ますパズルのようなもので、これを解くことが手を読む訓練になります。
詰将棋を扱う本は山ほどありますが、まずは日本将棋連盟Webサイトに掲示されている問題や、月刊誌「将棋世界」の後ろの方に載っている簡単な詰将棋(3手・5手)を解くと良いでしょう。
初段を目指す上でのポイントは、3~5手詰を、速く・正確に詰ますようになることです。
級位者のときから、9手とか11手とかのやや長い詰将棋を解けるようになる必要はありません。
それよりも、基本的な詰み筋をきちんと身に付ける方が上達に繋がります。
級位者の方には、序盤・中盤はきちんとした手が指せているのに、相手玉を詰ますのが極端に苦手な方が結構います。
実戦では、簡単な3手詰を逃してしまうケースもよくあるんです。
脳味噌を回転させるのがキツイ、という方も多いでしょうが、上達においては避けて通れません。
なお、オススメの詰将棋本は別記事でも紹介していますのであわせてご覧下さい。
[alert title="注意"]
詰将棋は、基本的には盤駒を使わず(手で動かさず)に解きましょう。
頭の中で駒を動かして読む動作を繰り返すことで、実際の将棋で手を読む力が養われます。
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棋譜並べ
対局の指し手を記録したものを「棋譜」と呼びます。
プロ棋士や女流棋士が指した棋譜を並べるのも、有用な将棋の勉強法です。
棋譜は、以下のような媒体で見ることができます。
[list class="li-niku"]
- タイトル戦などの公式サイト(例:棋王戦中継サイト)
- 日本将棋連盟モバイル(連盟公式アプリ)
- 将棋世界(月刊誌)
- 将棋年鑑(約500局の棋譜を収録した年間誌)
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これを、お手元の将棋盤で並べて対局を再現します。
棋譜並べは「将棋の正しいフォームを知る」意味でとても参考になる勉強法です。
たくさん並べていくうちに、自然と正しい形、正しい手が身に付くようになります。
アマチュア初段を目指す棋力の方に気を付けてほしいポイントは以下の2点です。
①時間をかけすぎない
1局の棋譜をじっくりと解説を読みながら並べると1時間以上はかかってしまいます。
棋譜並べは、将棋のフォームを知る(身体で覚える)ために行うものなので、あまり時間をかけすぎず、1局10分程度で並べ切ってしまうことをオススメします。
②女流棋士の棋譜を並べる
特に、アマチュア級位者の方には、女流棋士の棋譜を並べることをオススメしています。
私も、普段自分の勉強には女流棋士の棋譜を多く並べています。
特にオススメの女流棋士や、そもそも女流の棋譜を並べることをオススメする理由は、別記事にまとめていますので、そちらを参照して下さい。
将棋の本(棋書)を読む
主に、定跡(こう指すと良い、というセオリーのようなもの)を身に付けるための勉強法です。
将棋の本は世の中に数多くあります。
どれを選べば良いのか分からない方も多いと思います。
そのような方に向けて、どんな棋風の方にも役立つオススメ棋書を別記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
[kanren id=4968]
[alert title="注意"]
大人の方にありがちなのは、棋力に見合っていない難しい棋書をたくさん買い、それで満足してしまう、というパターン。
棋書は買う/読むだけで満足するのではなく、それを実戦で活かせないといけません。
アマチュア初段くらいまでなら、専門的な定跡書(特定の戦型を深く掘り下げて解説しているような本)を読む必要はありません。
詰将棋の問題集、手筋集(駒の上手な使い方、寄せ方、囲いの崩し方など)の本があれば十分です。
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おわりに
一通り、将棋の勉強法をご紹介しました。
全ての勉強法に通じますが、将棋ではインプット(知識を頭に入れる)よりも、アウトプット(頭の中の知識を実戦で試す)の方が学習効果が高いです。
詰将棋・棋譜並べ・棋書などでインプットをしたら、負けること・失敗することを恐れずに、じゃんじゃん実戦を指しましょう。
本ブログでは、それぞれの勉強法についても関連記事で詳しくご紹介しています。
ぜひあわせてご覧いただけると幸いです。