こんにちは。
日本将棋連盟公認、「将棋普及指導員」のきゃべ夫です。
アマチュア級位者の私の生徒さんの将棋を題材に、アマチュア初段を目指す上で重要な、「ミスを減らすためのポイント」をご紹介する「実戦ワンポイント!」。
第14回のテーマは前回に続きゴキゲン中飛車。
本連載の趣旨や、生徒さんのプロフィールについては、こちらの記事をご覧ください。

うっかりしやすい△5四歩
第1図はKさん(将棋ウォーズ4級;先手番)の実戦から。
先手のゴキゲン中飛車に対し後手が四間飛車+金無双囲いで対抗しており、第1図は先手が▲9六歩とした局面です。
第1図(▲9六歩まで)
何気ない局面のようですが、後手からちょっと変わった手がありました。
第2図(△5四歩まで)
こちらが位を取っている5筋の歩を、後手の方から突いてきたのです。
一見、タダに見えるこの歩。
先手のKさんはこれを取ってしまいました。

なんと、8八の角をタダで取られてしまい、一気に将棋が終わってしまいました。
これ、ゴキゲン中飛車を指し始めた方あるあるなんです。
△5四歩のように、駒をぶつけてくる手に対しては、駒がぶつかったところだけではなく、局面全体をよく見ましょう。
そうすると、第3図のような悲劇を逃れることができます。
第2図の先手陣をもう一度見てみましょう。
8八の角に対して、先手のどの駒も利いていませんね。
このような状況を「角が浮いている」といい、技がかかりやすい状況なのです。
8八の角が浮いているからこそ、後手は△5四歩と5筋のフタをこじ開けにいっているわけです。
◆
◆
◆
第1図の直前では、▲9六歩ではなく、▲7七角(第4図)の方が良いでしょう。
もっと言うと、▲6八銀よりも先に▲7七角とするほうが級位者の方にはおすすめです。
第4図(▲7七角まで)


△5四歩をくらっても慌てない
再掲第2図(△5四歩まで)
再掲第2図以下の指し手
▲5七銀△5五歩▲6六銀(第6図)

↓↓第15回アップしました!ぜひご覧下さい↓↓
[sitecard subtitle=関連記事 url=onepoint-15]