目指せ初段・実戦ワンポイント!~第20回:ゴキゲン中飛車:最序盤②~

こんにちは。

日本将棋連盟公認、「将棋普及指導員」のきゃべ夫です。

アマチュア級位者の私の生徒さんの将棋を題材に、アマチュア初段を目指す上で重要な、「ミスを減らすためのポイント」をご紹介する「実戦ワンポイント!」。

第20回は「ゴキゲン中飛車の最序盤」の第2弾です。

本連載の趣旨や、生徒さんのプロフィールについてはこちらの記事をご覧ください。

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5筋を突くと損になるケース

今回は、私が将棋教室で指導をしている生徒さん(将棋ウォーズ初段:先手)と私(後手)の対局から。

先手がゴキゲン中飛車に構えた序盤戦です。

第1図の次の一手が、級位者~初段くらいの方の将棋には非常によく現れるのですが、実はあまり良くない手です。


第1図(△4四歩まで)


第1図以下の指し手

▲5四歩(第2図)


第2図(▲5四歩まで)


この手を指してしまう人がとても多いです。

指したくなる気持ちはよく分かります。

扇子くん
次に後手が△4三金と上がると5筋が交換できなくなるので、その前に交換しておかなきゃ!
ほとんどの方はこの理由で▲5四歩を突きます。
しかし、△5二金右~△4四歩まで居飛車が指した後の第1図ではあまり良くない手なのです。
なぜ良くないのかを説明します。
第2図以下の指し手①

△4三金右(途中図)▲5三歩成△同銀(第3図)


途中図(△4三金右まで)

第3図(△5三同銀まで)


突っかけられた歩を取らずに△4三金右(途中図)が上手い対応。
何もしないと△5四歩と歩を取られてしまうので先手は▲5三歩成とするしかありませんが、△同銀と取り返された第3図では、後手の金銀が手順に3段目に出てきて、後手陣が厚くなりました。
このまま普通に駒組を進めると、変化1図のようになることが多いですが、ゴキゲン中飛車側から手を作るのが難しい印象です。

変化1図(△6四歩まで)


ここで▲5五銀と出て攻めようとしても△5四歩(変化2図)と打たれると銀を引くしかなく、攻めを続けることができません。

変化2図(△5四歩まで)

変化1図では▲5五銀と出るよりも▲5五歩(変化3図)と抑えるほうがまだ良いと思いますが、結局5五に歩を打ち直すのであれば、最初から5筋の歩交換を行わない方が手が合理的でしょう。

変化3図(▲5五歩まで)


このように、第1図のようなタイミングで▲5四歩を突くと、居飛車側の金銀が、手に乗って三段目に進んでくるので、中飛車側が思わしい展開になりません。
なお、▲5四歩に対し、居飛車が素直に△同歩と取ると、以下のような手順で振り飛車も悪くありません。
第2図以下の指し手②

△5四同歩▲同飛△5三歩▲5九飛(変化4図)


変化4図(▲5九飛まで)


これなら、第3図と違い、居飛車側の金銀がまだ二段目におり、厚みがありません。

また、ゴキゲン中飛車側の飛車も、最下段の好位置(5九)に移動できており、不満の無い序盤戦です。


第1図で、中飛車側は▲5四歩と指すのがイマイチだとしたら、どのように指し進めるのが良いのでしょうか。

参考として、進め方のイメージ図をお示しします。


参考図(▲1六歩まで)


参考図のように、5五の位を残したまま、左の銀を5六まで進める指し方がおすすめです。
この後、機を見て▲6五銀~▲5四歩を狙ったり、▲2六歩~▲2七銀~▲3八金と銀冠に囲ったり、好みに応じて展開を選ぶことができます。
なお、参考図で△6四歩と突く手に対しては、▲6六歩~▲6五歩と6五の地点から戦いを起こすことができます。
後手の銀が6二にいるのか、5三まで上がっているのかは大きな違いがあります。
参考
ゴキゲン中飛車は、角道が開いているまま駒組を進めるため、序盤から激しい変化が多く潜んでいる戦型です。
当ブログで紹介している以外にも、様々な変化があります。
参考になる棋書をいくつかご紹介しますので、もっと詳しく勉強したい方はぜひこれらの棋書を読むと、より理解が深まると思います。

※戸辺先生の棋書はDVDが付属しています。
その分、やや値段は高めですが、講義形式で非常に分かりやすく、級位者の方にもオススメです。
ゴキゲン中飛車は、プロアマ問わず愛用者の多い戦法ですので、また当ブログでも取り上げたいと思います。
それでは、また次回もよろしくお願いいたします。

↓↓第21回アップしました!ぜひご覧下さい↓↓

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