目指せ初段・実戦ワンポイント!~第40回:複雑な局面への対応②~

アマチュア級位者の私の生徒さんの将棋を題材に、アマチュア初段を目指す上で重要な、「ミスを減らすためのポイント」をご紹介する「実戦ワンポイント!」。

本連載の趣旨や、生徒さんのプロフィールについてはこちらの記事をご覧ください。

目指せ初段・実戦ワンポイント講座│ガイダンス

第1図はJさん(将棋ウォーズ2級;先手番)の実戦より。

第39回の続きで、相掛かり戦の中盤です。

第1図(△3九角まで)

前回は、ここで▲3八飛や▲2七飛とする手を見てきましたが、もう少し先手が良くできる手がありそうでしたね。

それでは、第1図からの指し手の修正案を考えてみましょう。

第1図からの指し手

▲2三歩成(第2図)

第2図(▲2三歩成まで)

ここは強く▲2三歩成と踏み込んでみたいです。

こうした手が指せない方の思考としてよくあるのが「それだと大事な飛車を取られてしまう(△2八角成)のでもったいないのでは?」というもの。

確かに、△2八角成と飛車を取られた瞬間は先手がやや駒損です。

しかし、すぐに▲3二と(第3図)と、金を取り返した局面を考えてみるとどうでしょうか。

第3図(▲3二とまで)

駒の損得でも、先手が金・銀を手にし、後手が飛車を手にした「2枚替え」で、先手に分があります。

また、それにも増して大きいのが、後手玉が詰めろ(次に詰む状態)になっている点です。

第3図の後手玉は、次に▲4二金と打てば1手詰です。

後手陣は、6一にいる金と、6二にいる銀が玉の逃げ道を邪魔している形(こういうのを「壁形」といいます)で、非常に詰みやすい状態なのです。

初段を目指す方であれば、ここまでイメージした上で第1図の▲2三歩成を決行できるようになりたいところです。

第3図と、前回、進行例として示した図(参考図)と比べると、その差は歴然ですね。

参考図(△2四飛まで)

POINT

局面は、

  1. 駒の損得(どちらが駒のやり取りで得をしているか)
  2. 駒の働き(どちらの駒、特に大駒が働いているか)
  3. 玉の堅さ(どちらの玉の周りに金銀がよりたくさんいるか)

の要素を全て含めて評価する癖を付けましょう。

なお、相手に飛車を渡したくない心理の1つとして「強力な飛車で自分の陣形を攻められるのがイヤだ」というものがあります。

しかし、仮に第3図で△3九飛と王手をされても、▲6八玉(第4図)とあがっておけば何ごともありません。

第4図(▲6八玉まで)

POINT

「飛車を渡すと何となく怖そう」という感覚で考えてしまうのではなく、具体的な手を読む姿勢が将棋の上達に繋がります。

次回もまたよろしくお願いします。

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