新型コロナウイルス感染拡大の影響で6月開幕となった、第67期奨励会三段リーグ戦。
異例のハードスケジュールとなったリーグ戦でしたが、9/26(土)に最終日(第18・19回戦)が行われました。
混戦を抜け出し、四段昇段(プロデビュー)を果たしたのは、伊藤匠三段・冨田誠也三段・古賀悠聖三段でした。
村)10月1日付でプロ入りする冨田誠也三段(24)、伊藤匠三段(17)、古賀悠聖三段(19)が会見しました(写真右から)。リーグ参加はそれぞれ15期目、5期目、6期目でした。 pic.twitter.com/VAUHEbjSOB
— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) September 26, 2020
この記事では、古賀悠聖新四段に関する基本情報や、師匠・棋風などについて、観る将的に知っておきたいポイントをご紹介します!
なお、一足先に四段昇段を決めていた伊藤匠新四段については、こちらの記事で詳しく紹介しておりますので、あわせてご覧下さい。
古賀悠聖新四段の基本データ
(出所:日本将棋連盟Webサイト)
- 氏名 :古賀悠聖(こが ゆうせい)
- 生年月日:2001年1月1日
- 四段昇段:2020年10月1日
- 出身地 :福岡県福岡市
- 師匠 :中田功八段
古賀悠聖新四段は福岡県福岡市出身。
福岡県出身の棋士は、佐藤天彦九段以来、14年ぶりです。
そして、誕生日はめでたい元旦。
これを見て「おっ!」と思った方は将棋通。
そう、古賀新四段は、今やタレントとしても大人気の「ひふみん」こと加藤一二三九段(1940年1月1日生まれ)と誕生日が同じなのです。
しかも、出身も加藤九段と同じ福岡県。
将棋界のレジェンドになりそうなニオイがプンプンしますね。
アマ時代の棋歴
古賀新四段は幼少期に将棋を覚え、福岡県大野城市の「▶福岡将棋会館」で、 関口武史指導棋士五段の指導を受け腕を磨きました。
小学生のころから各種大会で活躍しており、アマ大会での主な棋歴は以下です。
- 【2010年度】JT将棋日本シリーズ福岡こども大会:優勝
- 【2011年度】第10回全国小学生倉敷王将戦:優勝(高学年の部)
特筆すべきは倉敷王将戦。
過去の優勝者には、菅井竜也八段(第2回・高学年の部)、藤井聡太二冠(第10回・低学年の部)など、後のプロ棋士が多く名を連ねています。
その第10回大会で、低学年の部の藤井聡太二冠とともに、高学年の部で優勝を飾ったのが古賀新四段でした。
その後、古賀新四段は2011年に関西奨励会に入会しました。
参考:古賀新四段のアマ時代の主な棋歴
奨励会入会後
奨励会入会後は順調に昇級・昇段を重ね、三段リーグには第62回(2017年10月~2018年3月)から参加。(三段リーグって何?という方は▶コチラの記事をご覧下さい)
三段リーグでの成績は以下の通りです。
- 第62回:6勝12敗
- 第63回:8勝10敗
- 第64回:10勝8敗
- 第65回:13勝5敗(次点)
- 第66回:6勝12敗
- 第67回:13勝5敗(3位:次点2回により四段昇段)
既報の通り、第67回奨励会三段リーグで、13勝5敗の成績をあげて四段昇段を決めました。
なお、古賀新四段は「次点2回による昇段」であるため、順位戦C級2組には属さず、フリークラスからのスタートになります。
次点の仕組みについては、以下の記事をご覧下さい。
[kanren id=1607]
出身
前述の通り、古賀新四段は福岡県福岡市出身。
師匠の中田功八段や、兄弟子の佐藤天彦九段、そして加藤一二三九段らと同郷です。
参考として、福岡県出身の棋士を以下に示します。
参考:福岡県出身の棋士(棋士番号順)
※太字は順位戦A級経験者
そうそうたる顔ぶれです。
実に「福岡県出身の棋士」は、過半数が順位戦A級を経験しているのです。
古賀新四段も今後の活躍が期待されます。
師匠
古賀新四段の師匠は中田功八段。
[sanko href=https://www.shogi.or.jp/player/pro/176.html title=棋士紹介-中田功八段 site=日本将棋連盟HP]
中田功門下の棋士・女流棋士は、佐藤天彦九段、武富礼衣女流初段に続いて3人目となります。
棋風
古賀新四段は本格派の居飛車党。
師匠の中田功八段は三間飛車の名手として有名ですが、お弟子さん(佐藤天彦九段、武富礼衣女流初段)は居飛車党ですね。
2020年2月に指された第51期新人王戦では、若手強豪の佐々木大地五段を得意の矢倉で破っています。
各棋戦での活躍が今からとても楽しみですね。
以上、古賀悠聖新四段についてご紹介しました。
先日、四段昇段を決めた伊藤匠新四段とともに、藤井聡太二冠に挑む有力なライバル棋士になることでしょう。