将棋の叡王戦ってどんな棋戦?仕組みや見どころを解説!
この記事では、将棋界の8大タイトルの1つ「叡王戦」の仕組みについて解説します。
見どころや、過去の名勝負も紹介。最後まで読めば、叡王戦についてちょっとくわしくなれます。
叡王戦の基本データ
まずは叡王戦(えいおうせん)の概要を紹介します。
名称 | 叡王戦 |
主催 | 株式会社不二家 |
保持者 | 藤井 聡太 |
対戦方式 | 5番勝負 持ち時間:4時間(1日制) |
予選方式 | 段位別予選 本戦 |
叡王戦は、将棋界の8大タイトルの中で序列4位のタイトル戦と位置づけられています。
7~9月ごろにタイトル保持者と挑戦者による5番勝負が行われ、先に3勝した棋士が優勝となり、それから1年間「叡王」を名乗れます。
挑戦者の決め方
叡王戦では、まず棋士が四段~九段の段位別予選に挑みます。段位別に予選が行われるのは叡王戦だけです。
段位別予選を勝ち抜いた棋士が本戦トーナメントに進み、その優勝者が挑戦者となります。
叡王戦を楽しむポイント
叡王戦の見どころは、持ち時間1時間の段位別予選。
これは将棋の公式戦の中でも特に短く、スピーディーな展開を楽しめます。同じ棋士が1日で2局指すこともよくあります。
叡王戦の詳細がわかるサイト、SNS
叡王戦の詳細な情報は、主催者のWebサイトやSNSで見ることができますよ。ぜひ以下も参考にしてください!
叡王戦の名勝負、エピソード
叡王戦は2017年からタイトル戦に昇格した、最も新しいタイトル戦です。
当時は株式会社ドワンゴ主催。変則的な持ち時間が導入されたり、運営費をクラウドファンディングで募ったりと、新たな取り組みがいろいろと行われました。
2020年からは、ドワンゴにかわり株式会社不二家が参画。日本将棋連盟との共同主催に移行しました。
タイトル戦昇格後の名勝負を少しだけご紹介します。
超フレッシュな勝負(2017年)
タイトル戦に昇格した2017年の第3期叡王戦は、高見泰地六段と金井恒太六段の対決に。ふたりとも初のタイトル戦出場というフレッシュな戦いでした。
結果は高見六段が4連勝(第5期まで叡王戦は7番勝負でした)。勢いを見せて初タイトルを獲得しました。
藤井VS豊島のフルセット(2020年)
2020年の第6期叡王戦は藤井聡太二冠(王位・棋聖)が豊島将之叡王に挑戦。
結果は3-2のフルセットで藤井二冠が叡王を奪取。2023年3月時点で、藤井先生がタイトル戦で「最終局」を指したのはこれだけです。
永世称号の規定なし
将棋のタイトル戦では、一定の成績を取ると「永世称号」を名乗る資格が与えられます。スポーツの殿堂入りのような扱いです。
たとえば、将棋界最高峰の竜王戦では、通算7期または連続5期獲得すると、引退後に「永世竜王」を名乗る資格が得られます。
しかし、叡王戦にはこのような「永世称号」の規定はありません。永世叡王って、めっちゃカッコいいと思うので、いつかはできてほしいですね。
まとめ
今回は、将棋界の8大タイトルの1つ「叡王戦」についてお話しました。
他のタイトル戦の楽しみ方も記事にしています。良かったらぜひ読んでくださいね!