将棋界の仕組み

アマチュアの段位・級位の仕組みと取得方法を解説

アマチュアの段級の基準がよくわかりません。実際に段や級を認定している人の話が聞きたい!

こんな悩みにこたえる記事です。

実際に将棋講師(将棋普及指導員)として、ふだんから初心者や級位者の棋力を認定しているぼくが、アマチュアの段級の基準についてお話します。

結論からいうと、アマチュアの段級の基準はかなりあいまいです。記事を読めば、その理由がすっきりわかりますよ。

ぺんぎん

ぜひ最後まで読んでね!

アマチュアの段級には公認・非公認がある

アマチュアの段級には「公認」と「非公認」の2つがあります。一言でまとめると以下です。

公認の段級

・日本将棋連盟が発行する免状、認定状により認定された段級

非公認の段級

・将棋道場や教室で認定されただけの段級
・ネット将棋での段級
・ただ自称しているだけの段級

→上記は、免状や認定状を取得することで公認の段級になります

ぺんぎん

ややこしいんだけど「自称したらダメ!」というわけじゃないよ。実際、「自称五段オジサン」はたくさんいるからね。

アマチュアの段級は10級~九段

ここからは公認の段級について解説します。日本将棋連盟は、アマチュアの段級を10級から九段としています。

駒の動かし方と将棋のルールを覚えて、自力で将棋を指せるくらいになった初心者の方が10級。そこから上達するにつれて級位・段位が上がっていきます。

後でくわしく解説しますが、強くなって取れるのはアマチュア八段まで。アマチュア九段は、将棋界の発展に多大な貢献をした功労者に贈られる名誉的な段位です。

中戸俊洋氏、渥美雅之氏にアマチュア九段位を授与(日本将棋連盟)

ぺんぎん

アマチュア九段を贈られた方は、2022年1月時点でわずか3人だけなんだ。

段級の取得方法

ここからは、公認の段級のおもな取り方を解説します。

1:大会の成績による認定

日本将棋連盟が主催するアマチュア棋戦で、一定の成績を収めると段位を認定されます。一例をあげると以下です。

段位条件
四段主要アマ棋戦で県代表
五段アマ竜王戦で県代表
六段主要アマ棋戦で全国優勝
七段アマ竜王戦で全国優勝
主要アマ棋戦で3回全国優勝(同一大会で)
八段アマ竜王戦で3回全国優勝

アマチュア八段は、第19回(2006年)以降のアマチュア竜王戦で通算3回すると獲得できます。しかし2022年現在、この規定を満たしてアマチュア八段になった人はいません。

ぺんぎん

ぼくもこの規定で四段になる(県代表を取る)のが目標だよ!

2:棋士などによる認定

棋士・指導棋士・女流棋士はアマチュアの段位を認定する権限を持っています。

将棋教室や指導対局の場で棋士から認定を受けると、所定の手続きを経て免状・認定状を取得することができます。

また、アマチュア三段までの棋力であれば、将棋普及指導員(アマチュアの将棋指導者)の認定によっても取得が可能です。

身近に棋士や指導員がいる方は、棋力の認定を受けたい旨を相談してみると良いでしょう。

3:認定問題での認定

日本将棋連盟発行の月刊誌「将棋世界」や、インターネット・新聞などの認定問題を解き、一定の成績を収めることで、認定を受けることができます。

お近くに将棋教室や道場が無い方や、棋士による認定を受けるチャンスが無い方はこの方法で認定を受けると良いでしょう。

4:将棋対戦サイト/アプリでの認定

日本将棋連盟公認の将棋対戦サイト/アプリでも、公認の段級を取得できます。

2021年3月現在では以下3サービスが対応しています。

  • 将棋倶楽部24
  • 将棋ウォーズ
  • 81Dojo

たとえば、将棋ウォーズの最高段位が四段になれば、四段免状を申請できます。

段級の基準があいまいな理由

ずばり、同じ段位でも取るための大変さが全然ちがうからですね。

たとえば「アマチュア四段」でも、

・アマ棋戦で県代表になって取った四段
・将棋ウォーズで取った四段

では、実力に大きな差があります。もちろん、県代表になって取得した人の方が強いです。極端な話、将棋ウォーズ四段は、棋神に課金すれば将棋のルールを知らない人でも取れますから。

こう聞くと「実際は強くなくても、免状を簡単に取れる制度っておかしくない?」と感じる人もいるかもですが、免状の発行料金(アマチュア四段なら77,000円)は日本将棋連盟の大事な収入源。ビジネス的な事情もあるのです。

指す環境による段級の違い

アマチュアの段級の基準は、指す環境でも大きく異なります。現在、アマチュアが将棋を指す環境は以下でしょう。

  • 町道場
  • 将棋倶楽部24(インターネットの将棋対戦サイト)
  • 将棋ウォーズ(将棋対戦アプリ)
  • 将棋クエスト(将棋対戦アプリ)

ざっくりいうと、こんなちがいあります。

・24は厳しめ(1~5級あたりを抜けるのがきつい)
・四段以上になると、24もウォーズもクエストも大して変わらない
・町道場はゆるい(特に地方)

ぼくも10代のころ、地元の町道場で「三段」の認定を受けた後に、東京の将棋会館道場で認定を受けたら「初段です」と宣告され「ええええっ!?」となった、ほろ苦い思い出があります(笑)

アマチュアとプロの棋力の違いは?

アマチュアの棋力をプロの世界に置き換えるとどうなるのか?について解説します。日本将棋連盟のWebサイトでは、以下のように記載されています。

基準棋力の目安
研修会の最低クラス(F)アマチュア二段相当
女流棋士の最低級位(女流2級)アマチュア二~四段相当
奨励会の最低級位(6級)アマチュア三~五段相当

かなり昔から更新されていないようで、いまはもっと厳しくなっているように思います。女流2級は奨励会6級とほぼ変わらないレベルになっているので、アマチュア四段くらいの棋力は必要ですね。

おわりに

今回はアマチュアの段級について解説しました。ポイントをまとめます。

アマチュアの段級
  • アマチュアの段級は日本将棋連盟の免状、認定状をもらえば「公認」になる
  • アマチュアの段級は10級~九段。強くなって取れるのは八段まで
  • 段級の基準があいまいな理由は、取り方によって難しさが違うから
  • 指す環境によっても棋力の基準はちがう

自分がどれくらいの棋力か認定してほしい!」という方は、ぼくのTwitterにご相談ください。将棋普及指導員の資格を持っていますので、10級~三段の範囲なら認定できます。

免状や認定状の発行には所定の手数料がかかります。以下のサイトも参考にしてください。

免状、認定状について(日本将棋連盟Webサイト)

ABOUT ME
ぺんぎん
地方在住の将棋講師です。未就学児から80代まで、幅広い年代の方に将棋を指導してきた経験をもとに、初心者、級位者の棋力アップに役立つ情報をお届けします。