アマチュアの段位・級位の仕組みと取得方法を解説

将棋の棋力向上は、誰にとっても嬉しいもの。

自分の成長を実感することは、将棋を続けるモチベーションにもなりますね。

将棋の世界には、腕前を示す基準として「段位・級位」(以下、段級と言います)があります。

プロとアマチュアではその基準は全く異なるのですが、今回は、アマチュアの段級の仕組みについて解説します。

公認・非公認がある

まず最初に知っておきたい知識として、アマチュアの段級には公認のものと非公認のものがあります。

公認とは、日本将棋連盟が発行する免状・認定状による認可を受けた段級を指します。

非公認とは、

  • 私は○級(○段)ですと自称している
  • 町の将棋道場で認定を受けている(免状・認定状は取得していない)

などのケースを指します。

ただ、公認でないと段級を名乗ってはいけないという決まりはありません

公認の棋力は10級~七段

日本将棋連盟の定義によると、アマチュアの棋力は10級から七段とされています。

おおまかなイメージは下図の通りです。

将棋のルールを覚えたばかりの初心者が10級。

そこから上達するにつれて級位・段位が上がっていきます。

一番上は七段。

これは同一の全国大会で3回優勝する、またはアマ棋戦の最高峰とされる「アマチュア竜王戦」で優勝するなど、アマチュアの頂点を極めた人のみに与えられる段位です。

段級の取得方法

次に、公認の段級の取得方法(=免状・認定状の取得方法)を解説します。

なお、免状・認定状の取得手続きについては別記事で詳しく説明しておりますので、あわせてご覧下さい。

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大会の成績による認定

日本将棋連盟が主催するアマチュア大会では、一定の成績を収めると段位を認定されます。

主要なアマチュア大会における基準は以下です。

  • 都道府県大会の優勝者:四段
  • 全国大会の準優勝者 :五段
  • 全国大会の優勝者  :六段

これが、一番厳格に見たアマチュアの段位・級位の基準と言えるでしょう。

棋士による認定

棋士・指導棋士・女流棋士はアマチュアの段位を認定する権限を持っています。

将棋教室や指導対局の場で棋士から認定を受けると、所定の手続きを経て免状・認定状を取得することができます。

また、アマチュア三段までの棋力であれば、将棋普及指導員(アマチュアの将棋指導者)の認定によっても取得が可能です。

身近に棋士や指導員がいる方は、棋力の認定を受けたい旨を相談してみると良いでしょう。

認定問題での認定

日本将棋連盟発行の月刊誌「将棋世界」や、インターネット・新聞などの認定問題を解き、一定の成績を収めることで、認定を受けることができます。

お近くに将棋教室や道場が無い方や、棋士による認定を受けるチャンスが無い方はこの方法で認定を受けると良いでしょう。

将棋対戦サイト/アプリでの認定

日本将棋連盟公認の将棋対戦サイト/アプリでも、公認の段級を取得できます。

2020年9月現在では以下3サービスが対応。

  • 将棋倶楽部24
  • 将棋ウォーズ
  • 81Dojo

これらの最高成績に応じた段級が申請可能です。

段級の基準は曖昧

ここまで読んで下さった方は何となく感じているかと思いますが、将棋の段級の基準はかなり曖昧です。

武道の世界のように、統一された認定試験がある訳ではありません。

また、先ほど紹介した取得方法によっても難易度が異なります。

同じ「アマチュア四段」でも、県代表になって取得した四段と、認定問題を解いて取得した四段では棋力に雲泥の差があります。

したがって、段級は必ずしも実際の棋力を表すものではない、という点は覚えておくと良いでしょう。

アマチュアとプロの棋力の違いは?

アマチュアの棋力をプロの世界に置き換えるとどうなるのか?について解説します。

日本将棋連盟のWebサイト上では、以下のように記載されています。(外部リンク

研修会の最低クラス(Fクラス)アマチュア二段相当
女流棋士の最低級位(女流2級)アマチュア二~四段相当
奨励会の最低級位(6級)アマチュア三~五段相当
現代では、将棋ソフトの普及によりプロ・アマ問わず棋力が底上げされているので、実際はこれよりも厳しいように思います。

指す環境による段級水準の違い

アマチュアの段級は、どこで将棋を指しているかで大きく異なります。

現在、アマチュアが将棋を指す環境は、大きく以下であると考えます。

  • 町道場
  • 将棋倶楽部24(インターネットの将棋対戦サイト)
  • 将棋ウォーズ(将棋対戦アプリ)
  • 将棋クエスト(将棋対戦アプリ)

実はこれらの間でも、段級の水準は大きく異なります。

イメージを示すと下図のようになります。

大きく3つの傾向があります。

①将棋倶楽部24は層が厚い!

インターネット将棋対戦のパイオニアである「将棋倶楽部24」は、段級の基準がかなりシビアです。

具体的には10級~初段あたり。

ここに、他のアプリや町道場の級位者~三段くらいまでが含まれます。

なぜこのようなことが起きるのでしょうか?

私の仮説ですが、

  • 将棋倶楽部24は歴史が長く、ユーザー数が多いこと
  • 町道場基準の初段~三段あたりは、棋力の成長が難しくなるゾーンであり、ここで多くのユーザーが滞留していること

の2点が要因ではないかと考えます。

②インターネット、アプリでは高段になるほど差が詰まる

将棋倶楽部24の段級は基本的にシビアですが、四段くらいになると将棋対戦アプリとほぼ同水準になります。

ただし、2020年9月現在は、将棋クエストはやや甘い(=他よりも高い段位が出やすい)ようです。

③町道場は基本的に甘め

町道場と一言で云ってますが、これも千差万別です。

段級設定が厳しいことで有名な道場もあります。ただし、全体的にはネットと比べて水準は甘めと言うのが妥当でしょう。

(少しでも高い段位で呼ばれる方がお客さんとしては気持ちいいものです)

私もその昔、地元の町道場で「三段」の認定を受けた後に、東京の某道場で認定を受けたら「初段」と宣告され「ファッ⁉」となりました。

なお、日本将棋連盟直営の将棋会館道場(東京・大阪)は結構シビアです。

私も棋力認定を受けましたが、将棋倶楽部24と同じくらいの水準でした。

おわりに

アマチュアの段級について、その曖昧な部分も含めてなるべくわかりやすくお伝えしたつもりですが、いかがでしょうか。

将棋倶楽部24・将棋ウォーズ・将棋クエストは、主に戦われる持ち時間も違えば、将棋ウォーズにはコンピューターの助けを受けられたりと、仕様も異なります。

そのため、そもそも段級を比較する意味自体があまり無いとも言えますので、アマチュアの段級は明確な基準が無いということと、そのイメージを掴んでもらえれば幸いです。

なお、将棋においてプロとアマチュアの段級の基準は全く異なります。

プロの段位について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧下さい。

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