将棋のアマチュア三~四段を目指す方へのアドバイス①

こんにちは。

将棋普及指導員のきゃべ夫です。

将棋では、よく、アマチュア初段が1つの壁であると言われています。

確かに、初段になるには、

  • 各戦法の基本的な駒組み・仕掛け方
  • 囲い方・崩し方
  • 駒の上手な使い方(手筋)
  • 寄せ方・詰め方の基本

などを一通り押さえておく必要があり、それなりに高いハードルです。

しかし、初段の先はさらに壁が高くなってきます。

伸びの早い子ども(特に、後にプロ棋士やアマ強豪になっていく人たち)はさくっと越えていくところですが、大人になってから将棋を始めて初段に到達した方が、その先さらに二段、三段と棋力を高めていくのはかなり大変なのです。

今回は、私の実体験を交えながら、アマチュア初段に到達した方が、三~四段程度の棋力を目指す上で知っておくと役立ちそうなことをお届けします。

おことわり

アマチュア三~四段の定義はさまざまですが、ここでは将棋倶楽部24の三~四段(2,000点前後)をイメージしてご説明します。(それ以上のレベルに到達する方法は私も分からず困っていますので笑)

私の場合

私もアマチュア初段から三~四段くらいまで棋力を伸ばすのにそれなりに苦労した側の人間なので、実体験を基にお話します。

私の棋歴はプロフィールページに詳しく書いておりますが、まとめると

  • 中学1年生で将棋を始め、1年で将棋倶楽部24の2~3級(町道場基準での初段レベル)になる
  • その後、1年くらい続けて将棋をやめる。若干棋力は伸びたが、将棋倶楽部24で1~2級の棋力で大学に入学する→将棋部に入るも弱すぎて詰む
  • 団体戦のメンバーになるために最低でも将棋倶楽部24で三~四段になる必要が生じ、勉強しだす

といった感じでした。

私が大学に入学したのは2008年。

将棋ソフトはアマトップレベルの棋力に成長していたものの、今みたいに一般人も簡単に使えるような環境ではありませんでした。

ドル箱戦法をつくる

一番オススメしたいのは、ご自身にとってのドル箱戦法をつくるということです。

得意戦法ではありません。ドル箱戦法です。

言い換えると、自分より棋力が高い相手と戦っても十分に勝機ありと自信を持ってぶつけられる戦法です。

私の場合、それは矢倉▲4六銀・▲3七桂戦法でした。

こちらが当時勉強した『矢倉の急所(第1巻;森内俊之著)』ですが、もうボロボロです。いっちょ前に付箋なんて貼ってます。

当時の矢倉は、攻守ともにガッツリと組み合って戦う将棋が多く、その中でも▲4六銀・▲3七桂戦法は花形でした。

名人戦などの大舞台でも数多く登場しており、とにかく先手のパンチ力が強い点が魅力で「自分の将棋を成長させるにはこの戦法だ!」と感じたのです。

この本に書いていることだけは全部覚えようと、常に携帯し、大学の講義のときにも、アルバイト(病院の夜間受付)の暇な深夜にも、サークル(バドミントン)の試合の合間にも、ずっとこれを読んでいました。

延べ、50回以上は通読し、並べました。(1週間に1周くらいのペースで1年は読んでいた)

そして、ただインプットするだけでなく、実戦も相当な数を指しました

ネット将棋でこの戦法を受けてくれたユーザーの名前を控えておき、そういう人たちに挑戦しては、▲4六銀・▲3七桂戦法をぶつけていました。

400局くらいは指したと思います。(これでも全然少ないですが)

このあたりは数学の勉強と似ていると思います。

ただ教科書を読んで公式や定理を覚えたところで、演習を全く行わずにテスト本番で高得点を取るのは難しいです。

覚えた公式・定理を演習で実際に使ってみることで、定着していくものでしょう。

それと同じで、将棋も実戦の場での「アウトプット」が大切です。

中学生のころ、深浦康市先生から指導対局を受けた際に「仕掛けの形を覚えて、とにかくたくさん指して下さい」とアドバイスいただいたことがありますが、その言葉の意味を、大学生になってようやく理解しました。

かくして、猛勉強の結果、矢倉▲4六銀・▲3七桂戦法(先手番)だけは、それまで全く歯が立たなかったレギュラー陣にもたまに勝てるようになったのです。

これは大いに自信になりました。

将棋は、本質的には考えるゲームなわけですが「覚えゲー」の要素もあります。

「ただ覚えるだけで勝ちをもたらしてくれる手順・展開」はいくつ覚えておいても損はしないです。

たまに、何十冊も棋書を買って一生懸命読んでいる方がいますが、定跡書は1冊マスターするだけでも相当な負荷です。

アマチュア初段前後の人が何十冊も定跡書を読んでもあまり成果には結びつかないです。(自分がそうでした)

それだけの膨大な情報量を吸収し整理するのが難しいからです。

それよりも、自分が指したい戦法・好きな戦法を考え、そこに絞って集中的に知識を身に付けた方が棋力向上に繋がると思います。

戦法の選び方

ご自身で決めた戦法であればどんなものでも良いとは思いますが、棋力を伸ばすという意味では以下の条件を満たす戦法がオススメです。

  • 攻め方が多彩な戦法
  • 書籍が多く出ている戦法
  • 相手の形に関わらず採用しやすい戦法

具体的には、ゴキゲン中飛車三間飛車(石田流)などでしょうか。

居飛車党の方なら、今やメジャー戦法になった米長流急戦矢倉などがオススメですが、玉が薄く、初段くらいの方には指しこなしにくいのがネックです。

色々と語りすぎて、思ったよりも文量が多くなってしまいました。

他にも、実体験からお伝えできることがありますのでまた別で記事にいたします。

次回もぜひ読んで下さい。

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