有段者にはなれたけど、アマチュア三段・四段までなれる気がしません。色々勉強したけど結果が出ず・・・もっと強くなって気持ちよく将棋を指したい!
こんな悩みにこたえる記事です。
大学生のころ、将棋倶楽部24のレートを1,200点から2,200点まで伸ばしたぼくの経験をもとに、お話していきます。
ぜひ今日から実戦してね!
アマチュア三段・四段の定義はさまざまですが、ここでは将棋倶楽部24の三段・四段(2,000点前後)を想定してご説明します。(それ以上のレベルに到達する方法は私も分からず困っていますので笑)
もくじ
アマチュア三段・四段とアマチュア初段・二段の将棋の違い
アマチュア三段・四段とアマチュア初段・二段の将棋は、大きく以下の3つの点が違います。
- 終盤力(必死、詰みの読みが速い)
- 序盤力(得意戦法の知識が深い)
- 中盤力(1手ばったりの悪手が少ない)
それぞれの内容を解説していきますね。
その①:終盤力(必死・詰みの読みが速い&正確)
アマチュア三段・四段とアマチュア初段・二段の将棋で一番大きな差は終盤力です。具体的には、終盤の読みの速さと正確さが違います。
将棋が相手の玉を詰ますゲームである以上、一番棋力の差が出るのが終盤力なのは当然と言えば当然です。
ちなみに、もっと上の棋力にいっても同じです。アマチュア五段とアマチュア四段の一番の違いは?と聞かれたら、やっぱり終盤力です。
その②:序盤力(得意戦法の知識が深い)
次に違うのは序盤力です。
具体的には、得意戦法に関する知識が深くなります。
戦法の幅が広がっているわけではなく、よく指す戦法に特化して知識が深くなるのが、アマチュア四段くらいの人の特徴です。
アマチュア四段くらいになると、研究がうまくハマれば県代表クラスにも勝つことがあります。
その③:中盤力(1手ばったりの悪手が少ない)
中盤力も違います。1手ばったり(1手でいきなり敗勢におちいる見落とし・悪手)は、少なくなります。
次の章では、ここまでで話した違いを踏まえ、棋力アップに何をすべきかをお伝えします!
アマチュア三段・四段になるための勉強法
アマチュア三段・四段を目指すためにすべき勉強をお話ししていきます!以下5つをやりましょう。
- 必死問題を解きまくる!
- 5手詰・7手詰を速く解く
- 序盤を固定し、再現しまくる
- 強い人の早指しを見る
- ソフトで解析する
①:必死問題を解きまくる
詰将棋はだいたいの人が解いているでしょう。しかし、終盤力の強化には必死問題も解きまくるべきです。なぜなら、実戦では詰ます前に必ず「寄せ」があるからです。
そもそも、実戦では華麗な即詰みに打ち取るよりも、地味な詰めろ、必死をかけて勝つことが必要な場面も多いからです。
ぼくがお仕事でご一緒するプロ棋士の先生も、「詰みより必死が大事」と語る人が多いですよ!
たとえば、下図の問題(3手必死)を考えてみましょう。

出所:『必死道場』(金子タカシ著)第84問より
正解は▲1一飛△同玉▲3一馬までの3手必死です。
これが一目で正解できる初段の人はなかなかいないと思います。
さすがに▲2二飛と指す人はいないと思いますが、初手に▲3一馬と寄ってしまう人が多いのではないでしょうか。(初手▲3一馬は△1一金と受けられて詰めろが続かない)
このような必死問題をたくさん解くトレーニングは非常に役に立ちます。1手必死や3手必死は、一目(3秒以内)ですらすら解けるようになるのが理想です。
おすすめの必死問題集は以下の3冊です。
必死道場(金子タカシ著)
寄せの手筋200(金子タカシ著)
寄せが見える本【応用編】(森けい二著)
いずれもすばらしい本です。最初は難しく感じるかと思いますが、練習あるのみです。
②:5手詰・7手詰を訓練する
2つ目は詰将棋です。5手詰・7手詰を速く解けるようになることが大事です。
「アマチュア四段クラスを目指すなら長めの詰将棋を解けないといけない」と思われがちですが、そんなことはありません。
むしろ、簡単な詰みを速く・正確に解く力を磨く方が、棋力アップにはつながりやすいです。
2ケタ手数の詰将棋を速く解くスキルは、もっと上(アマチュア五段以上)で求められることです。
皆さんご存じの「詰将棋ハンドブック」がありますね。5手詰・7手詰のハンドブックをひたすら反復して解きましょう。
5手詰なら1周12分、7手詰なら1周20分くらいの速さで解ければ、アマチュア三段・四段が見えてきます。
「そんな早く解けるわけない!」と感じている方もいるでしょう。
解けます。毎日200問解いていれば、必ず早く解けるようになります。
嘘だと思って5手詰・7手詰ハンドブックからやり直してみましょう。きっと効果が出ますよ。
③:序盤を固定し、再現しまくる
アマチュア三段・四段を目指すのであれば、序盤の立ち上がりを固定しましょう。
なぜなら、立ち上がりを固定することで、同じような戦型を何度も指すことができ、研究→実戦→振り返り→改善のサイクルを回しやすくなるからです。
たとえば、ぼくの場合、最初の10手まではチャートを作って完全にパターン化しています。チャートは手書きで作ってもいいですし、無料ツールのXMindなどを使うのも便利ですよ。
県代表レベルの人ともたくさん指してきたけど、強い人はみんな序盤をパターン化してるね!その場でウンウン考えてる人はほぼいないんだ。
振り飛車に抵抗がないなら、石田流、ゴキ中、角交換振り飛車などを指してきましょう。パターン化がしやすいですよ!
パターンができたら、あとはネット将棋で指しまくりましょう。アマチュアの将棋は質より量です。
④:強い人の早指しを見る
中盤で避けたいのは、1手で敗勢になる致命的なミス。プロ棋士やアマチュア強豪には、早指しでもそういうミスがほぼありません。ですから、強い人の早指しはとても参考になります。
ぼくのイチオシは、ABEMA女流トーナメント。アマチュアが好きな振り飛車の将棋が多いし、ガンガン攻めるタイプの棋士が多いので勉強になりますよ。
県代表レベルの人ともたくさん指してきたけど、強い人はみんな序盤をパターン化してるね!適当に指している人はいないんだ。
ABEMA女流トーナメントは、ABEMAプレミアムに加入すれば見られます。14日間の無料体験があるので、これを使えばタダで見れますよ。
⑤:ソフトで解析する
自分が負けた将棋を、ソフトで解析するのもありです。
ただし、いきなりソフトにかけるのではなく、「この手が悪かったのではないか」と仮説を立てるのが大事。なぜなら、本番の将棋は自分の頭で考えるしかないからです。
水匠などのソフトをパソコンに導入してもいいですし、気軽にやりたいのであれば将棋ウォーズの棋神解析や、ぴよ将棋を活用してみましょう。
まとめ:アマチュア三段・四段は誰でも目指せる!
今回は、アマチュア初段・二段の方が、三段・四段を目指す方法についてお話ししました。最後に、本記事で紹介した勉強法をもう一度紹介します。
- 必死問題を解きまくる!
- 5手詰・7手詰を速く解く
- 序盤を固定し、再現しまくる
- 強い人の早指しを見る
- ソフトで解析する
少しでも参考になる部分があればうれしいです!