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将棋は必至(必死)を解けば強くなる!おすすめの必至本5冊を紹介!

将棋たのしもう!編集部

終盤を強くするには、詰将棋とあわせて必至(必死)問題を解くことが大事です。

この記事では、おすすめの必至問題集を5冊紹介します。全部読めば、終盤の悔しい逆転負けが少しずつ減ってくるはずです。

必至問題のおすすめ本

さっそく、おすすめの必至本を紹介していきます。

1冊目:『形で覚えよう!実戦で使える1手必至』

長年、「将棋世界」で必至問題を出題している武市三郎先生の本です。問題はすべて1手必至となっており、必至の基本的な形をマスターできますよ!

2冊目:『必死道場』

必至といえばこの本。数々の手筋本を出版してきたアマ強豪・金子タカシさんの著書です。

過去に出た何冊かの必至問題を1冊にまとめた本でして、これだけで終盤は相当強くなりますよ。

問題数は210問と大ボリューム。読みの力が鍛えられます。

新刊も発売されましたので、ぜひこちらもご覧ください!

3冊目: 『寄せが見える本 基礎編』

「終盤の魔術師」こと、森けい二九段の著書。以下3つのレベルにわけて、相手を必至に追いこむテクニックを解説しています。

  • レベル1:追いこむのが寄せの基本
  • レベル2:広い玉をつかまえる
  • レベル3:駒の威力を発揮する

文章が面白く、森九段の軽妙な語り口が楽しめます。1問あたりの解説の細かさもポイントです。

4冊目:『鬼手妙手<必至>精選120』

「薪割り流」の異名をとり、するどい攻め将棋でファンを魅了した(故)佐藤大五郎九段の本です。発売から20年以上がたってますが、未だに色あせない内容です。個人的にはぜひ多くの方に読んでほしい1冊。

5冊目:『内藤のカンタン必至』

詰将棋のつくり手として名高い、内藤國雄九段の本です。将棋世界の付録に出題した中から、1手・3手必至の良問をあつめた1冊です。

内藤九段らしいさわやかな手順が特長。ただ「カンタン必至」の書名ほど簡単ではありません(笑)

おまけ:『はじめての詰めろ』

こちらは有りそうでなかった「詰めろ」の基本について学ぶ本。「詰めろ」とは「次に詰ましますよ」という手のこと。詰めろを「どう受けても詰まされる状態」、これが「必至」です。

「必至」本と併せてぜひお手に取ってみてください!

必至問題が大事な理由

必至問題を解くのがなぜ大事なのかを、少しお話します。それは「正解を出すまでに読む手が多く、読みの訓練ができるから」です。

実際の必至問題を例に解説してみます。下図は、日本で一番有名な1手必至の問題です。(先手の攻め駒以外は、すべて後手が受けに使えます)

1手必至の問題

▲31銀と王手をかけても、△13玉からスルスルと逃げられてしまいつかまりませんね。ここは▲32銀(正解図)と腹銀を打つのが正解で、これで後手玉は必至です。

正解図(▲32銀まで)

ただし、この▲32銀を発見するだけではダメです。なぜそれで後手玉が受けなしになるのかを全部読みきらないと正解とは言えません。

まず、このまま放置すると後手玉は▲23銀成(第1図)で詰みです。

第1図(▲23銀成まで)

よって、▲32銀と打たれたときの後手の対応は以下の2種類になりますね。

  • 23の地点に駒を足して受ける
  • 玉を逃げ出す

まずは①から考えましょう。△12金(第2図)と打って、23の地点を守ってみます。

第2図(△12金まで)

これで▲23銀成はふせげていますが、かわりに▲31馬(第3図)の1手詰があります。

第3図(▲31馬まで)

逃げ道の12がふさがっちゃったんですね。じゃあ、△34銀(第4図)と受けてみたらどうなるか。

第4図(△34銀まで)

これも、▲31馬△12玉▲21銀不成(第5図)で詰みです。

第5図(▲21銀不成まで)

ほかにも23の地点を受ける手はたくさんありますが、同じ筋で詰みになります。ということで、「①23の地点を受ける」はいずれもダメでした。

つぎに「②玉を逃げる」を考えてみましょう。後手玉の逃走ルートは13⇒24ですから、△13玉(第6図)と逃げてみます。

第6図(△13玉まで)

しかし、これも▲23銀成(第7図)で詰み。

第7図(▲23銀成まで)

正解図で△24歩とか△34歩みたいに、歩をついて逃げ道をつくっても全部▲23銀成で詰みです。

つまり、後手がどうやって受けても▲32銀(正解図)の局面に受けはない。つまり必至です。

以上が例題の解説です。たった1手の必至問題でも、正解手順の裏にたくさん変化がひそんでいるのです。

これらの手順を1つ1つていねいに読めば、終盤が強くなる気がしてきますよね。実際、必至問題を解けば終盤力はかならずアップします。

まとめ

今回は、必至問題のおすすめ本をご紹介しました。ぜひこの記事で紹介した本を役立ててくださいね!

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