棋聖戦とはどんな棋戦?ルールや特徴、過去の記録などを解説!

日本将棋連盟公認「将棋普及指導員」のきゃべ夫です。

以前の記事で、プロの公式戦の中でも特に格式の高い「8大タイトル戦」についてご紹介しました。

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今回は、8大タイトル戦の中から、ヒューリック杯棋聖戦について解説します。

ヒューリック杯棋聖戦の基本データ

まずは基本的なデータから見ていきましょう。

特徴1:名前がカッコイイ

「棋聖」という響き、とてもカッコイイと思いませんか?

棋聖という称号は、将棋・囲碁に抜群の才能を持つ人を称えるもので、将棋界では江戸時代の伝説の棋士「天野宗歩」を指すことが一般的です。

また、囲碁界では今でもタイトル戦の序列は「棋聖戦」が最上位です。

それくらい、将棋・囲碁の世界では「棋聖」は特別な称号なのです。

特徴2:序列が大きく変わった

以前の記事でも紹介した通り、8大タイトル戦には、契約金額の多寡により「序列」が定められています。

棋聖戦は2020年7月現在、8大タイトル戦の中では一番下の序列です。

実は、10年ほど前まで棋聖戦は竜王・名人に次ぐ序列3位のタイトルでした。

それが、2008年9月に序列6位に降格。

更に、2010年10月に序列7位(当時は叡王戦が無く「7大タイトル」だったので、序列最下位ということです)になってしまいました。

段階的に契約金の引き下げが行われた結果、序列が変動したものと考えられます。

2020年現在の優勝賞金は300万円程度と考えられています。

特徴3:ヒューリックが協賛

先ほど述べた通り、棋聖戦は主催の産経新聞社から(おそらく)段階的に契約金の引き下げが行われたものと考えられ、2010年代以降は「協賛」という形で他のスポンサー企業を募るようになりました。

そして、2018年からは不動産会社のヒューリックが特別協賛として参画。

正式な棋戦名称も「ヒューリック杯棋聖戦」となりました。

企業経営においては、本業とシナジーが低い領域への投資が許容されにくい空気がある現代で、将棋という日本の伝統文化の振興に協賛して下さるスポンサー企業はとてもありがたい存在ですね。

特徴4:年2期制だった

1994年度まで、棋聖戦は1年に前期・後期の2期タイトル戦が行われていました

そのため、今でも「期数」で言うと8大タイトル戦の中では最も多く開催されている棋戦です。

また、開催が多い分棋聖の経験者も多く、永世称号の獲得者も他の8大タイトル戦と比べ多いのが特徴です。

2020年現在、大山康晴・中原誠・米長邦雄・羽生善治・佐藤康光の5棋士が永世棋聖を名乗る資格を獲得しています。

特徴5:仕組みは非常にシンプル

棋聖戦は、一次予選から挑戦者決定戦までの全てがトーナメントの1本勝負で行われるシンプルな棋戦です。

また、一次予選の持ち時間はタイトル戦の予選の中では最も短い1時間。

同じ棋士が1日2局戦うこともあります。

一時期は最終予選がリーグ戦だったりして、観ていて結構面白かったのですが・・・

棋聖戦のちょっとマニアなデータ

それでは、観る将向けの少しマニアなデータを見ていきましょう。

色々な世代の棋士が記録を作っていますね。

最多獲得は、大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、羽生善治九段の16期。

かつて年2期行われていたことから、強い棋士の獲得数も多くなっています。

最年少獲得は、皆さんご存じの通り藤井聡太先生の17歳11か月。

まさか高校生の間にタイトルを取る棋士が現れるとは思ってもみませんでした。。

また、最年長獲得もとてつもない記録です。

故大山康晴十五世名人が54歳で棋聖を獲得しているのです。

40代後半から次々にタイトルを失い、「50歳の新人」を宣言し復活してから数年。

一流棋士の多くがA級の維持、タイトル挑戦がかなり難しくなる年齢で、見事タイトルを獲得したのです。

おわりに

8大タイトル戦の1つ「ヒューリック杯棋聖戦」の基本的な仕組みなどについて解説しました。
序列が変わったり、形式が簡素化されたりと色々ある棋戦ですが、過去に多くのドラマを生んだタイトル戦であることに変わりはありません。
藤井聡太先生の初戴冠も棋聖戦ということで、今後も注目を集める棋戦になるでしょう。
8大タイトル戦については、棋戦ごとに記事を書いておりますので他の記事もぜひ読んでいただけると嬉しいです。
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