将棋界には8つのタイトル戦があります。
本記事では、8つのタイトルの序列(格付け)について解説していきます。
将棋のタイトル戦とは?
将棋の棋士が参加する大会を「棋戦」といいます。
タイトル戦は、棋戦の中でも特に格式が高いものを指し、優勝するとそのタイトルの名前で呼ばれます。
たとえば、2020年度に棋聖戦で優勝した藤井聡太先生は、肩書が「藤井聡太棋聖」になりましたね。
この「棋聖」の部分がタイトル名です。
タイトル戦については、こちらの記事でくわしく解説していますので、あわせてご覧ください。
タイトル戦の序列(格付け)
タイトル戦の序列は、契約金(賞金や対局料の金額)によって決まります。
要は、スポンサーがたくさんお金を出している棋戦ほど格が高いということです。
2021年2月現在の序列は次のとおりです。
序列 | タイトル名 | 賞金額 (※は推定) |
1 | 竜王 | 4,400万円 |
2 | 名人 | ※3,000万円 |
3 | 王位 | ※1,000万円 |
4 | 王座 | ※800万円 |
5 | 棋王 | ※600万円 |
6 | 叡王 | ※300~600万円 |
7 | 王将 | ※300万円 |
8 | 棋聖 | ※300万円 |
将棋のタイトル戦で、賞金額が公表されているのは竜王戦だけです。
残り7つのタイトル戦の賞金額は、一般的にこのくらいでは無いかと言われている推定額になりますのでご注意ください。
注意ポイント
叡王戦は、第5期(2020年度)までは竜王・名人に次ぐ序列3位のタイトル戦でしたが、スポンサーの交代(&契約金額の減少)で、序列6位に降格となっています。
メモ
ちなみに、棋聖戦は、かつては竜王・名人に次ぐ序列3位の棋戦でした。
しかし、契約金の減少により、現在では序列8位になっています。
最も序列が高いタイトルは?
最も序列が高いタイトル戦は、賞金額が一番高い竜王戦です。
竜王と名人を同時に持っている棋士の肩書は、必ず「竜王・名人」と竜王を先に書きます。
しかし、「名人」のタイトルも、江戸時代の家元制度に由来する伝統と格式のあるタイトルです。
プロ棋士の中では、今でも名人戦(順位戦)は特別という意識が強いです。
そのため、「(序列は竜王が一番高いんだけど)竜王・名人の2つが別格の存在だよね」というのが将棋界の共通認識です。
昔からの将棋ファンに「序列は竜王戦が一番!」と言うと、あまりいい顔をされない可能性もある(古いファンほど、名人戦は特別という思いが強い)ので、気をつけましょう。
8大タイトル戦については色々と記事を書いておりますので、関連記事もあわせてご覧ください。