8大タイトル戦

将棋の王位戦ってどんな棋戦?仕組みや見どころを解説!

将棋たのしもう!編集部

この記事では、将棋界の8大タイトルの1つ「王位戦」の仕組みについて解説します。

見どころや、過去の名勝負も紹介。最後まで読めば、王位戦についてちょっとくわしくなれます。

王位戦の基本データ

まずは王位戦の概要を紹介します。

名称お~いお茶杯棋王戦
主催新聞三社連合
保持者藤井 聡太
対戦方式7番勝負
持ち時間:8時間(2日制)
予選方式予選
挑戦者決定リーグ

王位戦は、将棋界の8大タイトルの中で序列3位のタイトル戦と位置づけられています。

例年7~8月にタイトル保持者と挑戦者による7番勝負が行われ、先に4勝したほうが優勝となり、それから1年間「王位」を名乗れます。

挑戦者の決め方

まず予選トーナメントが行われます。その後、予選の勝者と、前期からの勝ち残りの棋士で「挑戦者決定リーグ」が行われます。

「挑戦者決定リーグ」は紅白の2組に分かれて行われ、それぞれの優勝者同士で挑戦者決定戦を行います。

リーグが2組に分かれるのは王位戦だけの特徴です。

王位戦を楽しむポイント

王位戦は、地方在住でも見に行きやすいです。なぜなら、王位戦は地方の新聞社が共同で開催しているからです。

具体的には北海道、愛知県、兵庫県、徳島県、福岡県で開催されることが多いです。お近くで大盤解説会などが開かれるなら、ぜひ足を運んでみましょう。

また、予選で番狂わせが起こりやすいのも見どころ。2014年には、フリークラスに所属していた熊坂学五段が、棋界最高位にいた森内俊之竜王を破ったこともありました。

王位戦の詳細がわかるサイト、SNS

王位戦の詳細な情報は、主催者のWebサイトやSNSで見ることができますよ。ぜひ以下も参考にしてください!

王位戦の名勝負、エピソード

ここからは、近年の王位戦の名勝負やエピソードを少し紹介します。

百折不撓、木村一基先生の初タイトル(2019年)

タイトルに何度も挑戦しながらあと一歩のところで手が届かなかった棋士、木村一基先生。

その木村先生が悲願の初タイトルを獲得したのが、2019年度の第60期王位戦でした。

当時の豊島将之王位を4勝3敗のフルセットで破って勝利。終局後の取材で家族のことを尋ねられ、木村先生が涙を流したのは有名な話です。

将棋界2回目の「3連敗4連勝」(2009年)

将棋界の7番勝負で「3連敗してから4連勝してタイトル戦に勝った」ケースは過去にわずか2例。

1例目は2008年度の第21期竜王戦七番勝負でした。

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そして2例目が、先ほどの竜王戦から1年も経たない2009年度の第50期王位戦で現れました。

このときは2連覇中の深浦康市王位に木村一基八段が挑戦したシリーズ。

木村八段が出だし3連勝とリーチをかけますが、第4局の佐世保(深浦先生の出身地)で深浦王位が勝つと流れが一変。そこから第7局まですべて深浦王位が勝ち、大逆転防衛となりました。(木村ファンとしてはつらい瞬間でした。)

振り穴王子、初タイトル(2010年)

まさかの大逆転から1年。この年に挑戦者に名乗りを上げたのは新鋭の広瀬章人六段。当時は早稲田大学に在籍する大学生棋士でした。

七番勝負は予想通りの激戦となり、結果は4勝2敗で広瀬六段が深浦王位を破り、初タイトルを獲得。

今ではすっかり居飛車党の広瀬先生ですが、当時は「四間飛車穴熊」を主軸に戦っていました。

ファンとしてはまた指してほしい戦法ですが、しばらく見られそうにもないので、気になる人は以下の記事を参考に、広瀬先生の四間飛車穴熊本を読んでみてください。

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まとめ

今回は、将棋界の8大タイトルの1つ「王位戦」についてお話しました。

他のタイトル戦のみどころも記事にしています。良かったらぜひ読んでくださいね!

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