王将戦ってどんなタイトル戦なんですか?藤井聡太先生のニュースで知って興味があります。
こんな疑問にお答えする記事です。
この記事では、プロの将棋を20年以上観ているぼくが、将棋界の8大タイトルの1つ「王将戦」について解説します。
記事を読めば、王将戦の仕組みや見どころがよくわかるようになりますよ。
将棋界のことをよく知らない方でも読めるよ!ぜひ最後まで読んでね!
もくじ
王将戦の基本データ
まずは王将戦の概要を紹介します。
名称 | ALSOK杯王将戦 |
主催 | 毎日新聞社 スポーツニッポン新聞社 |
保持者 | 渡辺 明 |
対戦方式 | 7番勝負 持ち時間:8時間(2日制) |
予選方式 | 1次予選(トーナメント) 2次予選(トーナメント) 挑戦者決定リーグ |
王将戦は、将棋界の8大タイトルのうち、序列7位のタイトル戦。
例年1~3月にタイトル保持者と挑戦者による7番勝負が行われ、先に4勝したほうが優勝となり、それから1年間「王将」を名乗ることができます。
挑戦者を決めるまでの戦いについて解説します。
まずは、トーナメントによる1次予選、2次予選が行われます。2次予選を勝ち抜いた棋士と、前期からの残留者を含めた7名で「挑戦者決定リーグ」を行います。「挑戦者決定リーグ」で1位になった棋士が挑戦者となります。
「挑戦者決定リーグ」は通称「王将リーグ」と呼ばれ、将棋界の中でも非常にレベルが高いリーグだと言われます。王将リーグに入ることはトップ棋士の証です。
王将戦の見どころ
王将戦の見どころは、何といっても「勝者の記念撮影」です。王将戦7番勝負では、1局ごとに勝者が記念撮影を行います。
対局を行った地域の名物にちなんだコスプレをしたり、面白いポーズをとったりするのが定番です。たとえばこんな感じ。
勝ったのに罰ゲームをやってるっぽく見えるところが面白いですね!
王将戦の詳細がわかるサイト、SNS
王将戦の詳細な情報は、主催者のWebサイトやSNSで見ることができますよ。ぜひ以下も参考にしてください!
王将戦の少しマニアックな話
ここからは、知っていると少しだけ周りの人より王将戦にくわしくなれる知識をお話します。
1:羽生善治先生が7冠独占を達成
1996年2月に、羽生善治先生が前人未到の7冠独占(当時の7大タイトルをすべて同時に保持)を達成したのが王将戦でした。
第45期王将戦でのことで、当時の谷川浩司王将に羽生善治6冠が挑戦。見事、4勝0敗で王将を奪取し、すべてのタイトルを手中におさめたのでした。
ちなみに、この前年の第44期王将戦でも、羽生6冠が谷川王将に七冠独占をかけて挑戦しました。結果は4勝3敗のフルセットで谷川王将が防衛。
番勝負の最中には阪神・淡路大震災が起きており、兵庫県出身の谷川先生の勝利が被災地の方々を大きく勇気づけたシリーズとして、こちらも有名です。
2:昔はハンデ戦があった!
2021年現在、プロ棋士の公式戦はすべてハンデなし(=平手)で行われています。
しかし、1950年代ごろは王将戦7番勝負でハンデ戦が指されていたのです!それは「香落ち」と呼ばれるハンデで、番勝負でリードしているほうの棋士が、左側の香車を抜いて戦うというルールでした。
かの有名な、升田幸三先生の「陣屋事件」も、王将戦の香落ちが関係しています。熱心な観る将の方は、こちらのサイトも参考にどうぞ。
まとめ
今回は、将棋界の8大タイトルの1つ「王将戦」についてお話しました。将棋に興味を抱いたかたの参考になればうれしいです。
当サイトでは、将棋界の仕組みを解説する記事をいろいろと書いているので、ぜひほかの記事もチェックしてくださいね!