8大タイトル戦

将棋の王将戦ってどんな棋戦?仕組みや見どころを解説!

将棋たのしもう!編集部

この記事では、将棋界の8大タイトルの1つ「王将戦」の仕組みについて解説します。

見どころや、過去の名勝負も紹介。最後まで読めば、王将戦についてちょっとくわしくなれます。

王将戦の基本データ

まずは王将戦の概要を紹介します。

名称ALSOK杯王将戦
主催毎日新聞社
スポーツニッポン新聞社
保持者藤井 聡太
対戦方式7番勝負
持ち時間:8時間(2日制)
予選方式1次予選(トーナメント)
2次予選(トーナメント)
挑戦者決定リーグ

王将戦は、将棋界の8大タイトルのうち、序列7位のタイトル戦。

例年1~3月にタイトル保持者と挑戦者による7番勝負が行われ、先に4勝した棋士が優勝となり、それから1年間「王将」を名乗れます。

挑戦者の決め方

まずはトーナメントによる1次予選、2次予選が行われます。

2次予選を勝ち抜いた棋士と、前期からの残留者を含めた7名で「挑戦者決定リーグ」を行います。

「挑戦者決定リーグ」で1位になった棋士が挑戦者となるわけです。

「挑戦者決定リーグ」は通称「王将リーグ」と呼ばれ、将棋界の中でも非常にレベルが高いリーグだと言われます。王将リーグに入ることはトップ棋士の証です

王将戦を楽しむポイント

王将戦の見どころは、何といっても「勝者の記念撮影」です。王将戦7番勝負では、1局ごとに勝者が記念撮影を行います。

対局を行った地域の名物にちなんだコスプレをしたり、面白いポーズをとったりするのが定番です。たとえばこんな感じ。

勝ったのに罰ゲームをやってるっぽく見えるところが面白いですね!

王将戦の詳細がわかるサイト、SNS

王将戦の詳細な情報は、主催者のWebサイトやSNSで見ることができますよ。ぜひ以下も参考にしてください!

王将戦の名勝負&豆知識

ここからは、近年の王将戦の名勝負やエピソードを少し紹介します。

世紀の対決!藤井ー羽生戦(2022年)

まずは何といっても2022年の第72期王将戦でしょう。

羽生善治九段が王将リーグを6戦全勝で勝ち抜き、藤井聡太王将への挑戦権を獲得しました。

それだけでも胸が熱いですが、7番勝負も白熱。第1局では、最近はスペシャリスト以外は指さない「1手損角換わり戦法」が登場、羽生先生の本気度がうかがえました。

そして第4局が終了した時点で2勝2敗、一進一退の攻防が続きました。第5局を良い内容ながら落としたことが大きく、結果は4勝2敗で藤井王将が防衛となりましたが、全国の将棋ファンが熱戦に酔いしれました

羽生善治先生、七冠独占(1995年)

1996年2月に、羽生善治先生が前人未到の7冠独占(当時の7大タイトルをすべて同時に保持)を達成したのも王将戦でした。

第45期王将戦でのことで、当時の谷川浩司王将に羽生善治6冠が挑戦。見事、4勝0敗で王将を奪取し、七冠すべてを手中におさめたのでした。

ちなみに、この前年の第44期王将戦でも、羽生6冠が谷川王将に七冠独占をかけて挑戦しました。結果は4勝3敗のフルセットで谷川王将が防衛。

番勝負の最中には阪神・淡路大震災が起きており、兵庫県出身の谷川先生の勝利が被災地の方々を大きく勇気づけたシリーズとして、こちらも有名です。

昔はハンデ戦があった!

これはちょっとした豆知識。現在、プロ棋士の公式戦はすべてハンデなし(=平手)で行われています。

しかし、1950年代ごろは王将戦7番勝負でハンデ戦が指されていたのです!それは「香落ち」と呼ばれるハンデで、番勝負でリードしているほうの棋士が、左側の香車を抜いて戦うというルールでした。

かの有名な、升田幸三先生の「陣屋事件」も、王将戦の香落ちが関係しています。熱心な観る将の方は、こちらのサイトも参考にどうぞ。

陣屋事件–升田の夢が現実になったとき(日本将棋連盟)

まとめ

今回は、将棋界の8大タイトルの1つ「王将戦」についてお話しました。

他のタイトル戦のみどころも記事にしています。良かったらぜひ読んでくださいね!

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