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将棋の名人戦、順位戦ってどんな棋戦?仕組みや見どころを解説!

名人戦(順位戦)ってどんなタイトル戦なんですか?ニュースで見たけどよくわからなくて・・・

こんな疑問にお答えする記事です。

この記事では、プロの将棋を20年以上観ているぼくが、将棋界の8大タイトルの1つ「名人戦」について解説します。

記事を読めば、名人戦、順位戦の仕組みや見どころがよくわかるようになりますよ。

ぺんぎん

順位戦の仕組みは動画でも解説してるよ!将棋界のことをよく知らない方は、ぜひ動画を見てね!

名人戦、順位戦の基本データ

まずは名人戦の概要を紹介します。

名称名人戦
主催朝日新聞社、毎日新聞社
保持者渡辺 明
対戦方式7番勝負
持ち時間:9時間(2日制)
予選方式順位戦(リーグ戦)

名人戦は、将棋界の8大タイトルの中で序列2位のタイトル戦と位置づけられています。また、序列1位の「竜王」とならび、将棋界の中でも別格のタイトルとされています。

例年4~6月にタイトル保持者と挑戦者による7番勝負が行われ、先に4勝したほうが優勝となり、それから1年間「名人」を名乗ることができます。

挑戦者を決めるまでの戦いについて解説します。

名人に挑戦するためには、「A級順位戦」と呼ばれるリーグ戦で優勝する必要があります。

順位戦とは、5つのランクにわけて行われるリーグ戦です。サッカーでいうJ1、J2のようなものです。

プロデビューした棋士は、1番下の「C級2組」からスタートします。1年間を1期として戦い、各クラスの成績優秀者は1つ上のクラスにあがります。

将棋の順位戦のしくみ

こうして1つずつクラスをあげ、最高峰のA級までたどりつき、さらにそこで優勝してようやく名人に挑戦できるのです。エベレストもびっくりの高い山です。

ぺんぎん

プロデビューした棋士が名人に挑戦するには、最低でも5年かかるってことだね!

名人戦・順位戦の見どころ

名人戦は、7番勝負はもちろん、予選にあたる順位戦も大きな見どころです。

というのも、順位戦は、ただ上のクラスを目指すだけの戦いではなく、成績が悪いと下のクラスに落ちることもあるからです。これを 「降級」 と言います。

順位戦の所属クラスは、棋士の名誉や収入に大きく影響します。そのため、文字通り「棋士人生をかけた戦い」が繰り広げられるのです。

たとえば、A級順位戦では成績下位2名がB級1組に降級します。2021年度の第80期順位戦では、羽生善治九段が29年間守り続けたA級(名人在位含む)から降級し、ニュースになりました。

また、順位戦の持ち時間は6時間ずつ。これは1日で行われる公式戦の中では最長です。終局が日付をまたぐことも珍しくなく、深夜まで続く激戦の1つ1つが見どころです。

名人戦・順位戦の主要な対局は、ABEMAで見られます。 ABEMAプレミアムなら、過去の名勝負やオリジナルの企画動画を好きなだけ見れます。観る将の方はぜひチェックしてみましょう!

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名人戦・順位戦の詳細がわかるサイト、SNS

名人戦の詳細な情報は、主催者のWebサイトやSNSで見ることができますよ。ぜひ以下も参考にしてください!

名人戦・順位戦の少しマニアックな話

ここからは、知っていると少しだけ周りの人より名人戦にくわしくなれる知識をお話します。

江戸時代から続く伝統

「名人」という称号は江戸時代から続く伝統です。

江戸時代には、将棋の家元が徳川幕府から俸禄を支給され、そのかわりに将軍様の御前で年に1回、将棋の腕前を披露していました。

そして、家元の中で最も権威の高い者が「名人」として推挙されました。この「家元制」の名人制度は300年以上続きましたが、昭和初期に「実力制」に移行しました。

「実力制」とは、『名人保持者と挑戦者が年に1回、7番勝負を行い、勝ったほうを名人にしよう』という制度で、今の名人戦とほぼ同じシステムです。

ぺんぎん

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2社共催

名人戦・順位戦は、朝日新聞と毎日新聞の2社が共催しています。大手の新聞社が1つのタイトル戦を共催するのはレアで、8大タイトルでは名人だけです。

過去の歴史上、名人戦の主催は、朝日で毎日でいったりきたりしてましたが、2006年から2社共催の形に落ち着きました。

ぼくもは1人のアマチュアにすぎないので経緯は知りませんが、渡辺明先生のブログなどで触れられています。

名人戦問題を振り返る1(渡辺明ブログ)

順位が生むドラマ

順位戦では、昇級・降級を判定する際に、基本的には順位が優先されます。例として、2014年度の第73期順位戦B級1組を見てみます。

画像出所:日本将棋連盟Webサイト

B級1組は成績上位2名がA級に昇級します。表を見ると、佐藤天彦八段は10勝2敗が1位通過してますね。

問題はその次。8勝4敗で4人の棋士(屋敷伸之九段、松尾歩七段、山崎隆之八段、橋本崇載八段)が並んでいます。この場合「順位」が最も高い屋敷九段が優先され、2人目の昇級者となります。

「順位」は、リーグが開幕する際に、前期の成績をもとに決められます。屋敷九段はこの前の期にA級から降級したばかりだったので順位1位となっていたわけです。

ぺんぎん

もし今のシーズンで昇級の可能性がなくなっても、順位を上げれば来期以降の戦いが有利になる。だから、順位戦には1局として消化試合がないんだ。

降級の場合も同じ。たとえば降級2人の枠に対し、同じ成績で3名の棋士が並んだ場合は、最も順位が高い棋士1名だけが降級を逃れます。順位たった1つの差が、棋士の運命を左右する。そのドラマが順位戦のみどころです。

将棋史に名を刻む「永世名人」

名人を通算5期獲得すると、現役引退後に「永世名人」を名乗れるようになります。名乗り方は「●●世名人」。昭和初期に実力制名人の仕組みが始まってから、永世名人の資格を得たのは以下の6名。

十四世名人木村 義雄(きむら よしお)
十五世名人大山 康晴(おおやま やすはる)
十六世名人中原 誠(なかはら まこと)
十七世名人谷川 浩司(たにがわ こうじ)
十八世名人森内 俊之(もりうち としゆき)
十九世名人羽生 善治(はぶ よしはる)

永世名人は、江戸時代の家元制度のころから続く名人の系譜を継ぎ、将棋界に永遠に名を刻むことになります。

順位戦各クラスの定員・昇級枠など

もう少し順位戦についてくわしく知りたい人にむけて、各クラスの定員や昇級枠について解説します。

クラス定員昇級降級
A級10名なし2名
B級1組13名2名3名
B級2組不定3名不定
C級1組不定3名不定
C級2組不定3名不定

定員はA級とB級1組のみ決まっています。B級2組以下は年によって所属人数が変わります。2021年度の第80期の所属人数は以下でした。

  • B級2組:25名
  • C級1組:35名
  • C級2組:53名

B級2組以下の人数が変わるのは、降級の仕組みによるものです。A級とB級1組は、成績不振だとすぐに降級する厳しい仕組みですが、B級2組以下では、いきなり降級することはありません。

下位の成績を取ると「降級点」というペナルティがつき、それを2回取ると下のクラスに降級する仕組みになっています。

ぺんぎん

C級2組で降級点を3回取ると「フリークラス」に降級するんだ。その後は、10年以内または満60歳までに既定の成績をあげてC級2組に復帰できないと引退になるんだ。

まとめ

今回は、将棋界の8大タイトルの1つ「名人戦」についてお話しました。最後に、記事のポイントをまとめます。

「順位戦」のまとめ
  • 順位戦=名人の挑戦者を決める戦い
  • A級~C級2組の5クラスがある
  • 成績によってクラスが上下する
  • A級で優勝すると名人に挑戦できる
  • 成績が並ぶと「順位」が高い棋士が優先される

将棋に興味を抱いた人の参考になればうれしいです。動画でも解説しているので、ぜひご覧くださいませ。

当サイトでは、将棋界の仕組みを解説する記事をいろいろと書いているので、ぜひほかの記事もチェックしてくださいね!

ABOUT ME
ぺんぎん
地方在住の将棋講師です。未就学児から80代まで、幅広い年代の方に将棋を指導してきた経験をもとに、初心者、級位者の棋力アップに役立つ情報をお届けします。